終局までの Leela の判定結果を得る

Leela の判定結果を得るには,次のように実行します。
1)『SGF』データをLeelaに読み込み,「10手戻し」ボタンを何回も押して,対局初期時の棋譜に戻します。
2)メニュー『Analyze』→『Stary/Stop Analysis』をクリックします。同時に,『Analysis Window』と『Show Histogram』にチェックを付けます。
3)「10手進み」ボタンを何回も押して,終局まで進めます。
このようにすると,下図に示すような図が得られます。


白が大チャンスを逃した局面

この碁では,勝率ヒストグラムの変動が少しですが落ち込む場面,すなわち,白の大チャンスだった局面が2回ありました。まず最初の局面を見てみましょう。
左側の「次の一手の棋譜並べ」には棋譜の終局図が表示されています。そこで,手数窓 No. に「146」を入力し,「Jump」ボタンを押すと,下図のようになります。


上図から,送りボタン >> を押して確認するとわかるように,白「147」は,あらぬところに打ってしまいました。この代わりに,下図の ① に打てば,以下の想定図が示すように,白の勝ちでした。


上図の白 ① のところに黒から打たれても,黒 ② のところはカケメと考え,白 ③ のところに眼ができることをうっかりしていました。また,白 ⑦ のところに黒から打たれるとウッテガエシになることも見落としていました。
下辺の白が安泰になれば勝ちと思って,白「147」に打ちましたが,一番味の悪い手でした。

白が再び大チャンスを逃した局面

この碁では,勝率ヒストグラムの変動が2回目に少し落ち込む場面,すなわち,白の大チャンスだった局面が再び現れました。その局面を見てみましょう。「次の一手の棋譜並べ」の手数窓 No. に「173」を入力し,「Jump」ボタンを押すと,下図のようになります。


白「173」は,左辺で黒「172」とコウをとってきたときのコウダテとして打たれました。黒は当然受けなければなりませんが,手を抜いてコウを解消しました。
白は「175」とついで,右下隅一群の黒を取れるはずでした。しかし,下図に示した黒「190」に対する受けを間違えました。下図の赤く輝いているところに打てば良かったのですが,手拍子でその右から黒にアタリを打ってしまいました。前に述べたように,この部分のウッテガエシを見損じていました。こうして,白は再び大チャンスを逃しました。


黒はどう打てば白の狙いをなくせたか?

白の思い違いや手拍子のミスに助けられて黒は勝ちましたが,危ない橋を2回渡ることになりました。そのような危ない目に合わないようにするには,どうすればよかったのかを考えてみましょう。
下図は,白「137」と右下隅の黒一群に迫ってきたところです。黒 ① は先手きかしですが,黒 ③ ,⑤ のウッテガエシで中央につながっておくのが最善でした。